高齢者消除とは何か【相続手続きができない】

「曾祖父の名義の土地について相続登記するために、戸籍を取り寄せたところ、曾祖父の戸籍に、『年月日時及び不詳死亡』と記載されていました。どうすればいいでしょうか?」

相続登記について悩んでいる人


こういった疑問にお答えします。

戸籍に『日時及び不詳死亡』などと記載されているのは、高齢者消除というものです。

高齢者消除とは、100歳以上の所在不明高齢者について、市区町村長が職権で戸籍簿を消除することです。

戸籍に高齢者消除がされている場合、そのままでは相続登記などの相続手続きを行うことができません。

この場合は、失踪宣告の手続きが必要になります。

 

この記事では、戸籍に高齢者消除がされている場合の手続きについて、司法書士がわかりやすく解説します。


高齢者消除とは何か【相続手続きができない】

戸籍謄本

100歳以上の所在不明高齢者は、市区町村長が職権で戸籍簿を消除することができます。

これを高齢者消除といいます。

 

人が亡くなると、同居の親族などは死亡届を提出しないといけません。

死亡届が出されると、戸籍にも死亡したことが記載されます。

しかし、死亡したにもかかわらず、何らかの理由で死亡届が出されずそのままになっている場合があります。

その場合にそのまま戸籍を残しておくべきではないので、年齢的に生存している可能性がないような高齢者については、市区町村長が高齢者消除することができることになっています。

 

市役所

戸籍に高齢者消除についての記載がある場合、そのままでは相続登記などの名義変更手続きをすることができません(昭和32年12月27日民事三発1384号民事局第三課長回答)。

高齢者消除については、あくまで行政の便宜のためにされる手続きで、法的に亡くなったと認められているわけではないからです。

なので、戸籍に高齢者消除の記載がある場合は、失踪宣告の手続きを行い、法的に死亡を確定させる必要があります。

失踪宣告の手続きをすることで、相続登記などの名義変更手続きをすることができます。

相続登記の手続きの詳細についてはこちら。

  1. 関連記事 相続登記:相続した不動産の名義変更のやり方
登記識別情報


失踪宣告

家庭裁判所

失踪宣告とは、ある人の失踪が一定期間続いた場合に、その人を死亡したものとみなす制度です。

失踪宣告は、家庭裁判所に申し立てます。

申立書を作成して、必要書類を集めて、家庭裁判所に提出すれば失踪宣告を申し立てることができます。

失踪宣告の手続きについては、くわしくは別記事にまとめてありますのでご覧ください。

  1. ・関連記事 失踪宣告の手続きを司法書士がわかりやすく解説します


失踪宣告の届出

届出

失踪宣告を申し立てて、家庭裁判所が失踪宣告をした後、失踪宣告の事実を戸籍に反映させるために失踪宣告の届出をする必要があります。

届出先は、失踪宣告を受けた人の本籍地または届出人の所在地の市区町村の役所です。

失踪宣告の届出をすると、戸籍に死亡したものとみなされる日が記載されます。

戸籍に死亡したものとみなされる日が記載されると相続手続きを行うことができるようになります。

  1. 関連記事 相続手続きの流れ【相続したときにやらなければいけないこと】


まとめ

以上、戸籍に高齢者消除がされている場合の手続きについて解説しました。

そのほか相続についてお悩みがある場合は、司法書士などの専門家に相談してみてください。

大阪周辺でしたら、当事務所でも承っています。

当事務所では他にも相続・遺言などについて解説していますので、ぜひご覧ください。

相続・遺言についての記事


というわけで今回は以上です。

ここまでお読みいただきありがとうございました。