会社設立後に必要な手続きまとめ【税務署への届出など】
「株式会社を設立したのですが、税務署などへ届出が必要なんでしょうか?」
大阪の司法書士・行政書士の田渕です。こういった疑問にお答えします。
この記事では会社設立後に必要な手続きについてまとめましたので、ご覧ください。
会社設立の手続きについて知りたい方は、別記事にくわしくまとめてありますのでこちらをご覧ください。
目次
会社設立後に必要な手続きまとめ【税務署への届出など】
会社設立後に必要な手続きとして、税金関係、社会保険関係、労働保険関係の届出があります。
会社設立後に必要な手続きまとめ1 税金関係
会社設立後に必要な税金関係の届出として、次のようなものがあります。
・法人設立届出書
・給与支払事務所等の開設届出書
・法人設立・事務所等開設申告
また場合によっては、次のような手続きが必要になります。
・法人青色申告承認申請書
・源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
・棚卸資産の評価方法の届出
・申告期限の延長の特例申請書
・消費税の新設法人に該当する旨の届出書
・消費税の特定新規設立法人に該当する旨の届出書
・消費税課税事業者選択届出書
・消費税簡易課税制度選択届出書
法人設立届出書
法人税の申告義務等の確認のために届出が必要になります。
法人の納税地の税務署に届出します。
提出期限は設立の日から2か月以内です。
くわしくは国税庁のサイトをご覧ください。
・外部リンク 内国普通法人等の設立の届出
給与支払事務所等の開設届出書
給与等の支払事務を取り扱う事務所等を設立した場合に、その旨を所轄税務署に届け出る手続です。
従業員を雇わなくても、役員への給与支払いがあるので、この届出を提出しなければなりません。
開設、移転又は廃止の事実があった日から1か月以内に提出します。
くわしくは、国税庁のサイトをご覧ください。
・外部リンク 給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出
法人設立・事務所等開設申告
地方税(法人住民税・事業税)の申告義務等を確認するため、自治体に対して届出します。
詳細については、各自治体にお問い合わせください。
大阪府の場合は、こちらをご覧ください。
・外部リンク 法人府民税・事業税の法人設立等申告書
大阪市の場合は、こちらをご覧ください。
・外部リンク 法人設立、異動等の届出
法人青色申告承認申請書
法人税の確定申告書などを青色申告書によって提出することの承認を受けようとする場合に必要な手続きです。
納税地の所轄税務署に提出します。
くわしくは国税庁のサイトをご覧ください。
・外部リンク 青色申告書の承認の申請
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請を行うための手続です。
源泉所得税は、徴収した日の翌月10日が納期限ですが、給与を支払う従業員が常時10人未満である会社が、給与や退職手当、税理士等の報酬・料金について源泉徴収をした所得税及び復興特別所得税について、年2回にまとめて納付できるという特例制度があり、その制度を受けるために行う手続です。
所轄税務署に提出します。
くわしくは、国税庁のサイトをご覧ください。
・外部リンク 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請
棚卸資産の評価方法の届出
棚卸資産の評価方法を選定して届け出る場合に必要な手続きです。
納税地の所轄税務署に届出します。
くわしくは、国税庁のサイトをご覧ください。
・外部リンク 棚卸資産の評価方法の届出
申告期限の延長の特例申請書
原則として事業年度終了後2カ月以内の申告期限を延長する場合に必要な申請書です。
くわしくは、国税庁のサイトをご覧ください。
・外部リンク 申告期限の延長の特例の申請
消費税の新設法人に該当する旨の届出書
消費税の新設法人に該当することとなった場合の届出です。
消費税の新設法人とは、基準期間がない法人で、その事業年度の開始日の資本金の額等が1,000万円以上である法人です。
くわしくは、国税庁のサイトをご覧ください。
・外部リンク 消費税の新設法人に該当する旨の届出手続
消費税の特定新規設立法人に該当する旨の届出書
消費税の特定新規設立法人に該当することとなった場合に必要な届出です。
特定新規設立法人とは、親会社(株式の50%超を保有している会社)または親会社の特殊関係法人(兄弟会社等)の課税売上高が5億円を超える法人のことです。
くわしくは、国税庁のサイトをご覧ください。
・外部リンク 消費税の特定新規設立法人に該当する旨の届出手続
消費税課税事業者選択届出書
本来は免税事業者である法人が課税事業者になることを選択する場合に必要な届出です。
くわしくは、国税庁のサイトをご覧ください。
・外部リンク 消費税課税事業者選択届出手続
消費税簡易課税制度選択届出書
消費税の課税事業者が、簡易課税制度を選任しようとする場合に必要な届出です。
簡易課税制度とは、課税売上額が5,000万以下の事業者が、仕入税額控除を簡易に計算できる方法です。
通常、消費税は次の式で計算されます。
・収入にかかる受取消費税 – 支出にかかる支払消費税
= 当期の支払消費税
簡易課税制度の場合、次の式で計算されます。
・収入にかかる受取消費税 – 収入にかかる受取消費税 × みなし仕入れ率
=当期の支払消費税
具体的な手続きは、国税庁のサイトをご覧ください。
・外部リンク 消費税簡易課税制度選択届出手続
みなし仕入れ率については、国税庁のサイトをご覧ください。
・外部リンク 簡易課税制度の事業区分
会社設立後に必要な手続きまとめ2 社会保険関係
会社設立後に必要な社会保険関係の届出として、次のようなものがあります。
・健康保険、厚生年金保険新規適用届
・健康保険、厚生年金保険被保険者資格取得届
健康保険、厚生年金保険新規適用届
従業員(取締役1名のみの場合を含む)を使用する会社・法人は、健康保険・厚生年金保険の適用事業所となります。
健康保険、厚生年金保険の新規適用届の提出が必要になります。
くわしくは、日本年金機構のサイトをご覧ください。
・外部リンク 新規適用の手続き
健康保険、厚生年金保険被保険者資格取得届
被保険者資格取得届は、健康保険・厚生年金保険に新たに加入するときに提出する書類です。
会社設立したときは、「被保険者資格取得届」を「新規適用届」と一緒に年金事務所に提出します。
くわしくは、日本年金機構のサイトをご覧ください。
・外部リンク 従業員を採用したとき
会社設立後に必要な手続きまとめ3 労働保険関係
会社設立後に必要な労働保険関係の届出として、次のようなものがあります。
・労働保険 保険関係成立届
・労働保険 概算保険料申告書
・雇用保険 適用事業所設置届
・雇用保険 被保険者資格取得届
会社を設立した後、一人でも従業員を雇った場合に必要な届出です。
くわしくは、厚生労働省のサイトをご覧ください。
・外部リンク 労働保険の成立手続
まとめ
以上、会社設立後に必要な手続きでした。
今回は以上です。
ここまでお読みいただきありがとうございました。