コンビニで発行した印鑑証明書や住民票を登記に使える?【使えます】
「登記手続きに印鑑証明書が必要と言われましたが、コンビニで発行した印鑑証明書で大丈夫ですか?」
大阪の司法書士の田渕です。こういった疑問にお答えします。
この記事では、コンビニで発行した印鑑証明書や住民票が登記に使えるかについて深掘りして解説します。
コンビニで発行した印鑑証明書や住民票を登記に使える?【使えます】
登記手続きには印鑑証明書や住民票が必要になる場合があります。
たとえば不動産を売買した場合の登記手続きには、買主の住民票と売主の印鑑証明書が必要になります。
不動産を相続した場合の相続登記には、不動産を取得した相続人の住民票が必要になります。
・関連記事 相続登記の手続を司法書士が解説【不動産の名義変更】
結論から申し上げますと、コンビニで発行した印鑑証明書や住民票でも登記手続きに使用することができます(平成22年01月29日民二・民商240)。
コンビニで発行する印鑑証明書や住民票は、総合行政ネットワークという地方公共団体を相互に接続する行政専用のネットワークを経由して、地方公共団体の証明書発行サーバから送信された証明書のPDFデータを紙に印刷したものです。
コンビニで印鑑証明書や住民票を発行する方法については別サイトをご覧ください。
・外部リンク 証明書の取得方法
このコンビニで発行する印鑑証明書や住民票も、市役所で発行した印鑑証明書や住民票と同様に登記手続きに使用できるという取扱いになっています。
コンビニ発行の印鑑証明書や住民票の偽造防止策
コンビニで発行された印鑑証明書や住民票は簡単に偽造されるのではないか、偽造された印鑑証明書や住民票が不正に登記に使用されて自分の不動産が他人ものになってしまうのではないか、と不安に思われるかもしれません。
しかし、コンビニで発行された印鑑証明書や住民票には偽造防止策としてコピーした場合に「複写」という文字が浮かび上がる措置が施されます。
また裏面に偽造防止検出画像及びスクンブル画像を印刷する措置も施されます。
コンビニ発行の印鑑証明書や住民票を登記手続きに使用した場合でも、普通の印鑑証明書や住民票と同様の審査が行われます。
また、印鑑証明書や住民票の裏面について、専用の読取機を使用して偽造防止検出画像の確認を行うことで不正な登記がされることを防ぎます。
以上のような方法による審査を行った結果、印鑑証明書や住民票の真贋に疑いがあるときは、市区町村の担当者に連絡を取り、偽造の有無などを問い合わせて確認するとされています。
以上のような対策により、偽造された印鑑証明書や住民票を登記手続きに使用されるのを防止しているのでご安心ください。
まとめ
以上、コンビニで発行した印鑑証明書や住民票を登記手続きに使用することができるかについて解説しました。
まとめると次の通り。
・コンビニで発行された印鑑証明書や住民票は、登記手続きに使用可能
・これらの証明書には偽造防止策が施されている。
今回は以上です。
ここまでお読みいただきありがとうございました。