借金を相続した場合、どうしたらいいのか【相続放棄がおすすめ】

「父が多額の借金を遺して亡くなりました。父が遺した財産だけでは借金を返済できません。どうすればいいでしょうか」

相続について悩んでいる人

こういった疑問にお答えします。

実はプラスの財産だけでなく、借金も相続します。

この記事では、借金を相続した場合の対処法について解説します。


借金を相続した場合、どうしたらいいのか【相続放棄がおすすめ】

相続した場合、相続人は相続について承認するか、放棄するか選択することができます。

承認については、単純承認限定承認に分かれます。

くわしく解説します。


相続放棄

相続放棄は、相続人が財産を相続することを放棄する手続きです。

なのでプラスの財産より借金の方が多かった場合でも、借金を相続せずに済みます。

相続放棄の書類

ただし借金だけを放棄して、プラスの財産を相続するというような一部の放棄はできません。

相続放棄すると、最初から相続人ではなかったものとして扱われます。

相続放棄は、相続人がそれぞれ単独ですることができます。


単純承認

単純承認とは、自分が相続人として財産を承継することを認めることです。

単純承認すると財産を相続することが確定して、相続放棄することができなくなります。

積極的に承認の意思表示をしなくても、相続人が相続財産を処分した場合は単純承認したものとみなされますので注意が必要です(民法921条)。

また相続人が相続放棄や限定承認したあとであっても、相続財産を隠したり、自分のために消費した場合は、単純承認したものとみなされます。


限定承認

限定承認とは、プラスの財産の限度内でのみ借金を承継する手続きです。

プラスの財産の方が多い場合はそのまま財産を承継し、借金の方が多い場合でも借金を相続することはありません。

亡くなった方がどれくらい借金を遺したのかわからず、財産が残る可能性がある場合に利用するメリットがあります。

 

とてもいい制度のように思えますが、非常に手続きがややこしく、面倒くさいため、実際にはあまり利用されていません。

また限定承認は相続人全員が共同してする必要があります。

そのため、借金を相続した場合には、相続放棄することが一般的です。


相続放棄の手続き

相続放棄するには、家庭裁判所に申述する必要があります。

相続放棄の手続きについては、別記事にくわしくまとめましたので、ご覧ください。

  1. 関連記事 相続放棄の手続きを解説します【必要書類や注意点】


相続放棄の注意点

相続放棄や限定承認は、被相続人が亡くなって自分が財産を承継することを知ったときから3カ月以内にすることが必要です。

相続放棄や限定承認せずに3カ月経った場合は、単純承認したものとみなされますので、注意が必要です。


相続放棄と生命保険金

生命保険

生命保険金は相続財産ではなく、受取人固有の権利ですので、相続放棄した相続人であっても保険金を受け取ることができます。

また保険金を受け取っても、単純承認したとみなされることはありません。

 

まとめ

相談

以上、借金を相続した場合の対処法について解説しました。

上記の通り、相続放棄や限定承認するには期間制限がありますので、早めに対処する必要があります。

自分で手続きを行うことが難しい場合は、ぜひ専門家に相談しましょう。

大阪近辺ですと、当事務所でも相談をお受けしております。


それでは今回はこの辺で。

お読みいただきありがとうございました。