抵当権抹消登記の費用を司法書士が解説 具体的な費用の実例

抵当権抹消の相談者

「住宅ローンを完済したのですが、抵当権抹消の手続き費用はいくらかかりますか?自分でやるべきか、司法書士に頼むべきか迷っています…」

 
 
 
 
 

大阪の司法書士の田渕です。こういった疑問にお答えします。

住宅ローンを完済したら必ず行わなければならない抵当権抹消手続き。しかし、「費用はいくらかかるの?」「誰が負担するの?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。この記事では、司法書士の立場から抵当権抹消にかかる費用について、詳しく解説していきます。

 

抵当権抹消登記の費用を司法書士が解説 具体的な費用の実例

抵当権抹消登記の費用を司法書士が解説 具体的な費用の実例

抵当権抹消手続きにかかる費用は、大きく分けて「登録免許税」と「司法書士報酬」の2つです。

自分で手続きを行う場合は登録免許税のみで済みますが、司法書士に依頼する場合は報酬も必要になります。

 

抵当権抹消登記手続きに伴う登録免許税の詳細

抵当権抹消登記手続きに伴う登録免許税の詳細

抵当権抹消登記の登録免許税は、不動産1筆につき1,000円と法律で定められています。例えば、土地1筆と建物1筆の合計2筆であれば、登録免許税は2,000円となります。

登録免許税は収入印紙で納付し、登記申請書に貼付して提出します。この費用は必ず発生する実費となります。

また、登記上の住所や氏名が、引っ越しや結婚により変更している場合は、住所変更登記、氏名変更登記も必要になります。

住所変更登記や氏名変更登記の登録免許税は、不動産1筆につき1,000円です。例えば、土地1筆と建物1筆の合計2筆であれば、登録免許税は2,000円となり、抵当権抹消登記と合わせて4,000円となります。

 

司法書士に抵当権抹消登記を依頼した場合の費用

司法書士に抵当権抹消登記を依頼した場合の費用

司法書士に抵当権抹消手続きを依頼する場合の報酬は、事務所によって異なりますが、一般的に1件あたり20,000~30,000円程度のことが多いかと思います。

当事務所の抵当権抹消登記の報酬は次の通りです。

・抵当権抹消登記 2万2000円(消費税込み)

・住所氏名変更登記(住所や氏名に変更がある場合)  2万2000円(消費税込み)

 

司法書士の行う抵当権抹消業務には以下のようなものが含まれます。

•金融機関から受け取った書類の確認

•登記簿謄本の取得と内容確認

•抵当権抹消登記申請書と必要書類の作成

•法務局への申請手続き

•登記完了後の書類受け取りとお渡し

 

都市部では報酬が高めの傾向があり、地方では比較的安価な場合もあります。また、不動産の筆数が多い場合や、複数の金融機関の抵当権を同時に抹消する場合は、追加料金が発生する場合があります。

事前に見積もりを取得し、内容を確認することをお勧めします。

 

誰が抵当権抹消登記の費用を負担するのか?

誰が抵当権抹消登記の費用を負担するのか?

抵当権抹消の費用は、原則として不動産の所有者(債務者)が負担します。住宅ローンを借りていた本人が、完済後の手続き費用も負担するのが一般的です。

不動産を売却する際に抵当権抹消が必要な場合も、売主が費用を負担するのが一般的です。

相続した不動産に抵当権が残っている場合は、相続人が費用を負担することになります。

 

抵当権抹消の方法と必要書類

抵当権抹消手続きは、住宅ローン完済後に金融機関から送られてくる書類を使って、法務局に登記申請を行います。

くわしくはこちら。

・関連記事 抵当権抹消手続きとは 必要書類などをわかりやすく解説

 

司法書士選びは慎重に

司法書士に依頼する場合は、不動産登記の実績が豊富な事務所を選びましょう。口コミや評判も参考にし、事前に費用や手続きの流れを確認しておくことが大切です。

 

ケーススタディ:具体的な抵当権抹消の費用の実例

ケーススタディ:具体的な抵当権抹消の費用の実例

実際の抵当権抹消手続きにかかった費用の事例をご紹介します。

 

ケース1:一戸建て住宅(土地1筆、建物1筆)を自分で手続き

•        登録免許税:2,000円(1,000円×2筆)

•        登記事項証明書取得費用:1200円

•        交通費・郵送費:約2000円

•        合計:約5,200円

 

平日に2回法務局に足を運び(申請時と完了後)、所要時間は合計約3時間でした。費用は最小限に抑えられましたが、仕事を半日休む必要がありました。

 

ケース2:マンション(土地・建物1筆づつ)を司法書士に依頼

•        登録免許税:2,000円

•        司法書士報酬:20,000円

•        登記事項証明書取得費用:1200円

•        交通費・郵送費:約2000円

•        合計:約25,000円

 

書類を司法書士に渡すだけで、約2週間後に完了書類を受け取りました。平日に法務局に行く必要がなく、手間がかかりませんでした。

 

ケース3:マンション(土地3筆、建物1筆)を司法書士に依頼

•        登録免許税:4,000円(1,000円×4筆)

•        司法書士報酬:20,000円(筆数加算あり)

•        登記事項証明書取得費用:600円

•        交通費・郵送費:約2000円

•        合計:約27,000円

 

土地が複数筆に分かれていたため、登録免許税が通常より高くなりました。

事務所によっては、司法書士報酬も高くなることがあります。

 

ケース4:一戸建て住宅(土地1筆、建物1筆)の抵当権抹消登記と住所変更登記を司法書士に依頼

•        登録免許税:4,000円

•        司法書士報酬:40,000円

•        登記事項証明書取得費用:1200円

•        交通費・郵送費:約2000円

•        合計:約45,400円

 

登記上の住所地が現在の住所地から変更になっているので、住所変更登記も必要になる場合です。登録免許税と司法書士が住所変更登記分加算されます。

 

まとめ

以上、抵当権抹消登記の費用について解説しました。

抵当権抹消手続きにかかる費用は、自分で行う場合は登録免許税と実費のみで2,000円〜5,000円程度、司法書士に依頼する場合は総額25,000円〜45,000円程度が一般的です。

住宅ローンを完済したら、速やかに抵当権抹消手続きを行うことをお勧めします。放置すると不動産売却時や相続時にトラブルの原因となり、かえって手間と費用がかかることもあります。

自分で手続きを行えば費用は最小限に抑えられますが、平日に法務局に行く時間が取れない方や、手続きに不安がある方は、司法書士に依頼することで確実でスムーズな手続きが可能です。

当事務所では抵当権抹消手続きのご相談を随時受け付けております。費用や手続きの流れについて詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。明確な見積もりと丁寧な説明で、安心して手続きを進めていただけるようサポートいたします。​​​​​​​​​​​​​​​​

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・電話:06-6356-7288

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