(2025年版)戸籍謄本と除籍謄本の違いをわかりやすく解説

相談者

 「相続の手続きに、戸籍謄本と除籍謄本が必要と言われました。名前が似ていますが、戸籍謄本と除籍謄本は何が違うのですか?」





大阪の司法書士、行政書士の田渕です。こういった疑問にお答えします。

戸籍謄本と除籍謄本。どちらも戸籍に関する書類ですが、その役割や内容は大きく異なります。特に相続の場面では、この違いを正しく理解しておくことが大切です。

この記事では、戸籍謄本と除籍謄本の違い をわかりやすく解説し、相続手続きでなぜ必要なのかもご紹介します。

戸籍謄本と除籍謄本の違いをわかりやすく解説

「相続手続きで戸籍謄本と除籍謄本を集めてください」と言われても、違いがよく分からない方は多いのではないでしょうか。似たような名前ですが、実際には役割も内容も異なります。

 

戸籍謄本とは

戸籍謄本

戸籍謄本(こせきとうほん)とは、現在有効な戸籍のすべての内容を写した公的書類です。

たとえば、結婚して新しい戸籍を作った場合、その戸籍に夫婦や子どもが入っていれば、その全員の氏名・生年月日・続柄などが記載されています。

現在の身分関係を証明するための書類であり、パスポート申請や婚姻届、各種の官公署への手続きで求められることが多いです。

 

除籍謄本とは

除籍謄本(じょせきとうほん)とは、すでに誰も在籍していない戸籍を写したものです。

例えば、

・戸籍に入っていた人全員が死亡した

・転籍や婚姻により全員が別の戸籍に移った

 

このような場合、その戸籍は「除籍」となり、記録として残されます。その内容を写したものが除籍謄本です。

特に相続の場面では、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本等をすべて揃える必要があります。その過程で、古い除籍謄本を取り寄せることが必須になるのです。

・関連記事 戸籍謄本に除籍という記載が 除籍とは何か?司法書士が解説 

戸籍謄本と除籍謄本の違い

項目戸籍謄本除籍謄本
意味現在有効な戸籍の写しすでに閉鎖された戸籍の写し
在籍者戸籍に人がいる誰もいない
主な用途婚姻・転籍・パスポート申請など相続、身分関係の確認
取得できる人原則、本人・配偶者・直系親族など原則、本人・配偶者・直系親族など

このように、戸籍謄本は現在の身分関係を証明するもの、除籍謄本は過去の身分関係を証明するもの と理解すると分かりやすいでしょう。

ただし、除籍謄本も含めて、「戸籍謄本」と言われることもあります。


相続で除籍謄本が必要になる理由

相続で除籍謄本が必要になる理由

相続手続きでは、「誰が相続人か」を確定する必要があります。

例えばお父様が亡くなった場合、その方が「いつ生まれて」「誰の子どもで」「いつ結婚して」「子どもが誰か」「いつ亡くなったのか」を戸籍でたどる必要があります。

この一連の確認をするために、現在の戸籍謄本だけでなく、過去にさかのぼった除籍謄本をすべて集めることが重要になります。

 

まとめ

 

・戸籍謄本 … 現在有効な戸籍の写し

・除籍謄本 … すでに閉鎖された戸籍の写し

・相続手続きでは、両方を組み合わせて「出生から死亡までの戸籍」を揃える必要がある


戸籍の収集は市区町村役場ごとに請求しなければならず、複数の自治体にまたがることも多いため、非常に手間がかかります。

当事務所では、相続登記や預貯金解約のために必要となる 戸籍謄本・除籍謄本の収集代行 を行っております。煩雑な手続きを専門家に任せることで、スムーズに相続手続きを進めることができます。

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